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オスカー・ロベラスとの出会い
庵治石に新たな可能性を感じて
OSCAR LLOVERAS
1960年アルゼンチン生まれのフランス人アーティスト
些細なきっかけ
康光がオスカー・ロベラスと出会ったのは2007年頃でした。
オスカーは、10歳の頃、イサム・ノグチの作品と出合ったことで日本文化を知ることになり、フランスから徳島県神山町に永住したそうです。
知合いの方の紹介がきっかけで知り合うことになり、オスカーは康光にこう言いました。
「あなたの切り出した庵治石で、作品を作らせて欲しい」
オスカーの作品
ひとつの提案
オスカーは康光に、自分の創作活動にかける想いを熱く語りました。
ついさっき知り合った素性もわからない外国人に、そう簡単に庵治石の原石と作業場を提供できるわけではありません。
しかし、オスカーの言葉には何故か自分の持っている理想と近いものを康光は感じていました。
そして、康光はひとつの提案をしました。
「パリにある、あなたの作品とパリの石屋さんを実際に見たい、一緒にフランスに行ってくれないか」
オスカーと一緒に訪れたノートルダム大聖堂
ここでオスカーはモニュメントの制作に携わった。
渡仏
オスカーと康光はフランスに渡り、オスカーが若い頃に手掛けた彫刻作品を見て回りました。
オスカーが21~22歳の頃、ルーブル美術館の女神彫刻像の復旧工事にリーダーとして携わったこと、ヴェルサイユ宮殿の騎馬像、大聖堂の上部のモンスターなど、オスカーの数々の作品を目の当たりにして康光はこう思いました。
「すごい作品が生まれるだろう」
オスカーと訪れた、当時のルーブル美術館
フランスと日本の融合
帰国後も2人はいろんな話をしました。
感謝を表す所作のひとつとして「手を合わせる」という日本の礼法について話をしました。
私たちはただ墓石を作ることが仕事ではなく、この墓石を通じて家族がその場所に集い、祖先に感謝すること、人々が心を通わすものを作っていると。
「エンジェルの翼を作ろう」
ANGEL
田渕石材の工房で創作活動をするオスカーと完成した“エンジェル”
香川での創作活動
それからオスカーは田渕石材の庵治石で創作をしていきました。
まんのう公園、牟礼町の石の民俗資料館、徳島県三好市の黒沢湿原等、オスカーの作品が展示され、数々の個展も開催しました。
庵治石を通じて、人と出会い、話をすることで、新しい世界が見えてきました。
一歩一歩、理想に近づくために。
OSCAR LLOVERAS
オスカー・ロベラス
1960年アルゼンチン生まれのフランス人アーティスト。
フランス国立芸術大学で彫刻を学ぶ。ルーブル美術館、ヴェルサイユ宮殿や大聖堂などのモニュメントの彫刻制作を行ってきた。
作品は世界各国のメディアで広く紹介されている。
石、木、紙、粘土など様々な自然の素材を使い、自然をテーマにした作品を制作している。パリと徳島県神山町のアトリエを拠点に創作活動を行っている。(2024年現在)
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